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2004.07.17

ゆるめ

まあ深層身体の探究については、私のメインフィールドは「気の技法」にあって、気功とヨーガを中心としているわけだが・・このところはチアの小周天と鉄衣功の本を研究中。それと、高岡英夫の『図解トレーニング 身体意識を鍛える』と『高岡英夫の歩き革命』も買った。前者は『身体意識を鍛える』の実践編で図解中心。『歩き革命』は文字通り歩き方の徹底したトレーニングだが、これはすごい気に入りましたね~ さっそく実践を試みるが、最初の方の手をプラプラさせるところは、前から気功の一つであるスワイショウをやっているので、むずかしくなかった。そこでその次の腰や足をゆるめるところに取り組んでいる。この本は編集のしかたがうまい。エディトリアルデザインが秀逸(同じ意味だが)。身体技法のマニュアルとしてはきわめて完成されている。しばらくは実践してみるつもりである。

それと島田明徳の『「脱力」の極意はすべてに通ず』も読んでみた。この人の仙道修行の本『気の意味』などは過去に読んだことがあるが、ここではやはり「ゆるめる」ことの重要性を説いている。まあ私もかなりヨーガなどもやっているので、ゆるめることの重要性はじゅうぶんわかっているつもりだが、「極めている」わけではない。最近は太極拳も復習しているので、少しそれを気の次元でも追求してみたい。

私も気の世界から深層身体論に興味をもって既に十数年になるが、まだまだである。斎藤孝をこのところ話題にしているのは、身体文化を世にアピールしている功績を評価しているからなので、彼が独創的な身体技法を発明したということではないのはむろんである。彼の本に出ている身体技法はごく初歩的なもので私も昔から知っているものばかりである。よく基本がおさえられているので、啓蒙家としてはあれでいいのではないかと思う。ただ、呼吸法は吸気3秒、止息2秒、呼気15秒にしろなどと言うのだが、去年学生にやらせてみたところ15秒息が続かない人が3割以上もあって、これさえも今の人にはむずかしいのだとわかった。このように秒数を一律に規定するのにはちょっと疑問を感じる。呼吸法のエッセンスを提示するならもっと違うやり方がありそうである。まあ高岡氏にしても、「奥義を極める」というタイプではなく、やはり、誰もがやりやすい「型」を発明したということが功績なのだと思う。「奥義を極める」のは限られた人がめざすべきことである。普通はそこまでやる必要はない。身体文化にも、奥義を求めて突き進むことと、それを「型」にして伝承することとの両面がある。「型」の恩恵を、極めたりするつもりのない人々にも享受できるようにする、というのはけっこうなことではなかろうか。

さて連休だが、かなりの大雨なので出かけられない。うちで、オーラでも見て遊んでいるかな(笑)

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