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レイキ・シンボル公開の問題

レイキのシンボル・マントラ公開ということなら、こないだ書いたDVDの人だけでなくて、英語ではほかにも本も出るし、また日本語の本でも今年ついに公開本が出てしまったことは知っている人もいるだろう。私はその本自体は見ていないが、その著者のやっているヒーリングセンターのHPをのぞいたら、ここにもしっかり載ってしまっている。さらにその本の表紙にはしっかり三つのシンボルが印刷してあったりする。

こういうことはセミナーを受けるまで全く知らないほうが幸福かもしれないので、うっかり目にしたくない人は検索などしないようにしたほうがいいだろう。

アメリカの人は波動自体は悪くなさそうと書いたが、この日本語のシンボル公開本の著者はどうなのか? 正直言うと私にはちょっと疑問を感じる部分があった。
たしかにレイキの本質である宇宙エネルギーが伝わっている部分もあるので、それに初めて接した人は感激したりもするのだろうけど、それとは異質なものも混在しているような感覚があった。このヒーリングセンターではクンダリニー覚醒などを特に売りにしているらしいが・・どうも今ひとつ波動に粗いものが感じられ、微妙繊細な感覚に欠けているのだった。正直に言えば少し自我的なエネルギーが混入している気がした。その人自体はある程度の霊的体験を経ていることは間違いないが、極端にいえば、多少、教祖的なエネルギーになってしまっている部分があった。

彼らはアチューンメントは必要不可欠ではないという。エネルギーの高い人にヒーリングしてもらえば、同等のエネルギーは入ってくるのだという。そのこと自体は間違いとは言えないが・・ しかしアチューンメントの形式自体にエネルギーが封印されていることも事実であり、だからこそ型をふめば誰でも伝授ができるようになるはずなので、その型の伝承を全部否定してしまうのは、レイキそのものの自己否定になるだろう。

著者たちはレイキに興味を持つ人をターゲットに、レイキではなく自分たちのクンダリニー覚醒セミナーなどのほうへ誘導しようとしているのだろう、という意図を感じる。そのセンターでは、レイキは初心者からティーチャーコースまでを一日でやってしまう。しかしレイキよりもほかの霊的、超能力開発的なプログラムのほうがメインであるらしかった。

というわけでレイキ初心者はこの本やセンターに近づくのは危険であると思う。HPも見ないほうがいいので、検索しないことをすすめる。

考えてみれば、エネルギー伝授を受け継いでいくというのはきわめて危ういことである。密教でもそうだが、そのエネルギーのソースと系統が重要になるのは当然のことだろう。

最近では、インドのある聖者をソースとするエネルギー伝授によって、意識の構造を変え、高次意識が達せられるというシステムもある。これはヒーリングというより、完全に宗教だろう。宗教が悪いというのではない。問題はそのエネルギーがよいものかどうかという一点なのだ。いわゆる「悟り」ということを、意識の転換によって高次意識とのコンタクトが可能になることだと定義すれば、それがエネルギー的な伝授によって可能になるという可能性を私は否定しない。そのようなことは実際に過去の宗教や秘密結社などであり得たことである。もちろんそういう準備のできた人が、「本物」のエネルギーを受け取る機会を得たわけだろうが。

こういうのを受ける人は、それが「セミナー」という名で呼ばれていても、実質的には宗教的な行為であり、一つの宗教を自己の責任で選び取っているのだ、という自覚を持つべきではないかと思う。つまり、あるエネルギーを高次のものとして受け入れ、自分の中に入れることを許容する、という選択は、そう安易になされるべきではないということである。

そういう意味で、ヒーリングという核心を保ち、宗派的な方向に流れずにエネルギーの純粋さをある程度保ち続けている臼井レイキの伝統は、きわめて貴重なものであるといえる。伝統の形式そのままでなくても、それは敬意を持って扱われねばならない。

DVDでレイキアチューンメント

いや驚いた・・アメリカでは、レイキのアチューンメントをDVDでやってしまおうというのが出ているんですね。米国アマゾンのレビューを読む限り、たしかにエネルギーは伝わっているようで、あれだけの数の絶賛のレビューが出ているのは、全部がサクラとは思えない。しかしそのレイキマスターは本も書いていて、そこには秘伝のはずのシンボルを公開しているばかりでなく、ティーチャーコースでのみ教えるはずのアチューンメントのやり方まで書いてしまっているらしい。もちろん一部では強い批判を浴びていることは想像に難くないが、本人は強い信念に燃えてやっているようである。

そのDVDは30ドル弱。たしかに普通のレイキセミナーに比べて格段に安い。

これについて英語のレイキ関係掲示板でも話題になっていて、賛否両論がある。一つの意見として、「たしかに実際にやってもらうのがいいには違いないが、近くにマスターがいなかったり、お金がない人もあるのだから、これはこれであってもいいんじゃないか」というのがあった。私の意見もそれに少し近いかもしれない。たしかにアフターフォローが心配なところではあるが、値段が違うのだからその差はしかたがない。ただそのマスターは、自分のwebサイトにコンタクト先を載せていて、メールを出せば72時間以内に返事を出すと言っている。その掲示板には、実際にサイキックアタックで困っているのをメールで相談したら、遠隔で助けてもらったという投稿もあった。本当だとすれば、たしかにかなり善意でやっている人に間違いはないだろう。対面でセミナーをやる人だって、出張でセミナーをやってあとはそれきりという人だっているのだから、対人ならば絶対にいいとも言い切れないのである。

そのDVDのジャケット写真はかなり強烈である。私が見るにたしかに相当強いエネルギーを持っている。ただそれがふつうの臼井レイキと同じエネルギーなのかということまではそれだけではわからない。しかし邪念のあるものではなさそうだ。

DVDというのは珍しいが、最近では遠隔アチューンメントはそれほど珍しいものではない。宇宙エネルギーが時空を超えるものである以上、それが技術的に可能なことであるのは当然である。ただ臼井レイキの伝統はあくまで対面伝授であるので、遠隔はふつうのスクールでは受講済みとはみなされない。資格とはならないわけだが、自分でヒーリングすればそれでいいという人には関係ないだろう。

土居裕氏の新著『レイキ・宇宙に満ちるエネルギー』でも遠隔アチューンメントのことがとりあげられており、そこでは、「臼井レイキの伝統は対面伝授であり、遠隔伝授はハンドヒーリング能力の伝授ではあり得ても、臼井レイキの伝授ではない」という伝統的立場をあくまで主張している。ただ、将来的に条件が整備されてくれば、遠隔アチューンメントがシステムとして成り立つかもしれないという可能性は認めている、といった書き方だ。

ただレイキにしても臼井師の時代とは相当な変動をしてきており、今後も変わってはいけないということもない。世の中の多くのものについて通信教育というものが存在するのだから、レイキにもそれがあっていけないということもない。問題はその質にあるだろう。土居氏が懸念するのも、現状のままで遠隔伝授がさかんになるとレイキ全体の質が低下するのではないか、ということにあるようだ。

だから最終的な判断は、やはりそのDVDを見て、実際のそのエネルギーを感じてみることなしには不可能であるだろう。そういう理由で、ここではそのマスターの名前やDVDのタイトルはあえて書かないことにした次第である。

なお付け加えて言えば、私はレイキのセミナー料金は決して高いとは思わない。それだけの価値はあるものである。ちなみに現在の相場はだいたい、これくらい↓

ファーストディグリー 2~3万
セカンドディグリー 3~4万
サードディグリー 5~9万
ティーチャーディグリー 10~15万

ゲートウェイのこと

なぜかうちにヴォイスの宣伝誌が毎号送られてくる(セミナーに行ったり読者はがき出したりしたことないはずだが)。それ見ると、かなりアヤシゲ~~なものも少なくない。また値段のつけかたがすごい。モンロー研究所のCDなんて、直接注文したら20ドル+送料のやつが3600円で売られていたりする。前に知り合った人がヴォイスの直販部に勤めていたことがあったそうで、「あの値段のつけかたスゴイですよ~~ ボクが言うんだから間違いありません」と言っていたのを覚えている。

とは言ってもヴォイスの提供するものがすべてダメというわけではもちろんないので、まあ是々非々でしょう。今回の号で興味を引かれたのは日本人向けゲートウェイ・アドヴェンチャーというもの。これはモンロー研そのままの形ではなく、気功法などのエネルギーワークを交えて改良したプログラムだそうだ。目標を体外離脱の成功ということに絞っている。このプログラムを開発したのは一瀬曇曇(うんうん)という、ちょっと竹中大臣に面影が似ている人である。ネットでモンローを検索すると「光明庵」というのが出てくると思うがそこの人である。彼が言うには、モンローのゲートウェイCDは、よくできてはいるが、いろいろな要素がつめこまれすぎて、体外離脱への道筋というものがわかりにくくなっているそうだ。これは私も多少感じたことで、とばしてもいいんじゃないかというエクササイズがいくつかあったことは事実である。あの坂本政道氏でさえCDの自習だけではうまくできなかったというから、実際にCD学習だけで奥深いところまで行くのは初めからその素質が強い人以外には困難ではないか、と思うのももっともだ(ただ、ゲートウェイCDの目的は、必ずしも体外離脱だけではないと思うのだが)。体外離脱を成功させるにはエネルギー体が活発になっていることが大事で、そのためには気功法が有効だ、という考えはそれなりの合理性があることはたしかである。彼の話だと、まず最初のフォーカス10へ行くのがいちばんむずかしい。そこをクリアしてしまえばあとは比較的スムーズなのだそうだ。まあ、世間の人の99%は、体外離脱と聞いただけで気持ち悪くて背筋の毛が逆立ったりすると思うが、大枚のお金をはたいてそれをやってみようという人々もまたいるわけで、そういう冒険好きの人がいなければ人類の進化はない、とも言えますね。でも日本の状況からしてしかたないのだろうが、本当は一週間くらいの集中合宿が効果的なんでしょうけどね。いまはアメリカのモンロー研にも日本語通訳つきのが開催されているが。

この一瀬氏のワークショップでは「アストラルシップ」を用いた霊的世界の探訪とか、かなりスゴイことが書いてあるが・・ これって坂本氏の本に出てきたやつですね。

レイキ

最近、エネルギーヒーリングへの関心が再燃。気功からレイキの方に関心が移ってきた。クォンタムタッチも気になるところだが・・・

望月さんの本。

4812701430超カンタン癒しの手―2日で“気”が出る「レイキ」活用法
望月 俊孝


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前半がマンガによるレイキ紹介になっていて、これはなかなかよくできている。後半は望月さんがレイキのよさを一生懸命訴える文章になっているわけだが、この文章の部分に関しては漫画版ではない『癒しの手』のほうがよいだろう。だからこの漫画版は、全くのレイキ初心者向け、またレイキをやっている人が、全く知らない人にどういうものか説明するためにはよい、という感じ。これで『癒しの手』が不要になるわけではない。実際、今でも多くのレイキマスターが『癒しの手』をベースとしてテキストを作っているのは周知の事実である。

4884814207癒しの手―宇宙エネルギー「レイキ」活用法
望月 俊孝


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私は本屋にあまり行かないから知らないが、去年はこの『癒しの手』がベストセラー入りしたそうだ。この前東京に行ったら、電車の窓にレイキスクールの広告は貼ってあったのにはびっくりした。東京ではレイキの認知度が相当に上がってきているらしい。

レイキスクールがむちゃくちゃ多くなってきて選ぶのに苦労するようになったが(といっても東京・関西圏くらいだろうが)、HPでいろいろ見た私の独断では、波動的によいのは、東京圏ではヒューマン&トラスト研究所(川崎)、関西ではY&Yヒーリングセンター(京都)だろう(ほかにはない、ということではない)。現代霊気、直傳靈気はまた少し違っているが注目できる。それから発展系レイキといわれているものの中では、カルナレイキ、セイキムレイキが知られている。ほかにもなんとかレイキというのがあるがこの二つ以外の発展系レイキは様子を見たほうが無難だろう。それから講習を受けるなら、講習だけをやるところではなく、施療も日常的にやっているところのほうがいいような気がする。

思えば、密教には伝統的に「灌頂」という神秘的伝授の儀式があったが、要するにはこれはアチューンメントのことで、ある次元のエネルギーが流れる回路を開くということである。きわめて少数の人にしか許されていなかったこの種のことを、封印を解いて誰でも受けられるようにしてしまったのがレイキの歴史的意義だろう。

レイキと禅密気功

土居裕の『癒しの現代霊気法』はレイキ関連本としては必読である。続いて近著の『レイキ・宇宙に満ちるエネルギー』も読んだが、これもよかった。臼井甕男のレイキについてはいろいろな神話が広まっているが、この二冊でレイキの歴史はかなり正確に記述されている。西洋レイキだけなくて日本に伝わっていた伝統霊気についての情報も多い。土居氏の言う現代霊気とは西洋レイキと伝統霊気の良い部分をミックスさせたものだという。

レイキはもしかすると、気功やセラピューティック・タッチよりもさらに「先」の人類意識を先取りしているのかもしれない。特徴的なのは気功のような努力がいらないということである。いや、もちろんレイキにしたって訓練していけばどんどん強くはなるのだが、初めからある段階までポーンと運ばれてしまい、ある程度できるというところからスタートできるということだろう。「エネルギーを出すなんてよっぽど努力しなきゃできないのが当たり前でしょ」と気功などの常識では考えるかもしれないが、そのように「それを獲得するにはものすごい努力をしなければいけないものだ」という意識そのものが障害になる時期が、人類史のどこかの時点で来るのではないかと思う。レイキはその段階の先取りなのかもしれないのだ。

土居裕の本は、レイキが単なる身体的不調のヒーリングというだけではなく、宇宙意識と常につながっている高次の生き方を教えるものとしてとらえている。つまりレイキとは「光を降ろす」ことでもある。

レイキはもちろん宗教ではない。しかし伝統的に宗教、特に密教で伝えられていることとかなり似ていることに気づく。たとえばシンボルやマントラによってある意識波動と共振するということ。これは密教で、手印や真言を使うことに相当する。密教の流れをくむ禅密気功では、手印や真言によって「光」とつながり、その光と自分とを一体化させていく瞑想を行うらしい。禅密気功は宗教ではないが、密教のエッセンスを非宗派的な形で取り出したものだろう。このように特定のシンボルやマントラによって高次意識を呼び出すのは伝統的に宗教で使われていた技法だが、そういうことが成立するに当たっては、宗教的な言い方になるがある高次元の存在の意志がそこにかかわり、そこから「降ろされたもの」として人類が受け取っている、という以外に考えようがないだろう。

禅密気功の上級功法の内容について次のページで知ることができるが、
http://www.geocities.jp/taguchiys/
これを見ると、土居氏の本に載っている、レイキの光エネルギーを用いた瞑想法とひじょうによく似ているという印象を受ける。しかし禅密気功では「光」を感じるまでに相当の訓練が必要のようだが、レイキではかなり短時間でそれが感じられるのではないか(特にサードディグリーでマスターシンボルを受けると、相当強烈な光がかなり自由に呼び出せるようになる)。ふつうの気功では、ある程度わかるまでに時間がかかってめげてしまうことがあるのだが、レイキは、ロープウェイで五合目以上の高さに連れて行ってくれて、そこから歩き出せばいいという感じだろう(世の中には、山に登るにもロープウェイがあるのにわざわざ乗らず、「全部歩いてこそやりがいがあるのだ」と言う人があるが、人の行く道はそれぞれなのでやむをえない)。「そんないいものをなぜみんながやらないのか」という疑問が浮かぶが、「そんな虫のいい話があるわけない」というのが現時点での常識であるので、「そんな話はうそくさい」ということになるのだろう。つまり、縁がなければ呼ばれないということなのかもしれない。

私も昔、不意に圧倒的な光を浴びたときには驚愕したものだが、今では、光はもう少し身近なものになり、いつでもそこに存在することが自覚できるような段階に、少しずつではあるが近づいている気がする。「光」とのコンタクトを「ブロードバンド化」することが重要であろう。

4906631347癒しの現代霊気法―伝統技法と西洋式レイキの神髄
土居 裕


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なおここで禅密気功を取り上げたのは、数ある気功法のうちでも、最も「高次元の意識波動と同調する」ことにフォーカスした気功法だからである。病気にも効くが、むしろ霊性開発向きの功法である。情報については次のHPと本を紹介しておく。

中国禅密気功


4860290704気功生活のすすめ―禅密気功でストレスよ、さようなら
朱 剛


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この本で基本的な考え方はわかるが、この本だけで功法ができるようにはなっていない。中級までの功法は紹介されているが、実際にやるには習いに行かなければならない。なお、私も「築基功」だけは習っている。

それから、実際に気功とレイキの両方を体験してみた人の体験談として次のが興味深い。レイキの「常識破り」がよくわかる文章である。

http://honesty-net.com/zikosyoukai.html


ローコストの身体技法

最近の「研究」は、理論方面ではなく、もっぱら実践方面にある。理論方面では、最近訳されたアンリの大著『現出の本質』に取り組みたいが、今のところとてもそんな時間はなく・・冬休みまでお預け。ストレス解消をかねて実践研究である。

高岡英夫がブレイクしたのは『身体意識を鍛える』かららしいが、その後の本の出方はものすごい。まあ、内容的には大きな違いはないので、全部をそろえなくてもいいと思うが、そんな中で、

4774506877仕事力が倍増する“ゆる体操”超基本9メソッド―「身体経営術」入門
高岡 英夫


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これはアマゾンレビューで「彼の知られざる過去が書いてある」というので読んでみた。信じられない話だが、大学時代はほとんど鬱病状態だったというのだ。それをゆる体操で脱出したという。あと齋藤孝の内弟子生活のことも書いてある。このことを読むだけなら、立ち読みでも十分であろうが・・

相変わらず自慢話みたいなことが書いてあるが、ともあれ、身体能力にかけては天才であることは間違いない。何かの競技に集中すればオリンピックでメダルを取るくらいのことはできただろう。彼にしてみればオリンピックの金メダルなど大したことではないのである。

それはともあれ、この本で私が印象を受けたのは「ローコスト」というコンセプトである。ゆる体操はどんなに疲れていたりやる気がないときでもできる。つまり、ヨーガとか気功法、その他、やってみれば効果の高いテクニックはたくさんあるが、問題は、そのような技法をやることもできないほど心身のレベルが低下してしまうことがある、ということ。これは私も知人にそういうケースがあったのを知っていて、瞑想の経験もあり、また武術も長年やっていて、セルフヒーリングの技法もある程度知っているのだが、あまりに急激に心身のレベルが低下して(ひどい「受け」が一因らしいが)、そのようなセルフヒーリングをやったり、エネルギーの良い場所に行ったりする気力さえ出なくなってしまった。そのまま何もしないでいると、坂道を転がるようにますます悪くなって、どん底から数ヶ月も立ち直れなかったのである。そういうときには徹底的に「ローコスト」、つまり限りなく「それをやるために努力や気力」がゼロに近い技法が必要になるのである。

私は、一定レベル以上には落ちないように気をつけているが、それでも寝る前などは何かやりたくてもだるいこともあり、そういうときにはこのゆる体操(特に「寝ゆる三点セット」)が役に立つのである。

たとえば『気功革命』に出ているタントウ功だって、やりさえすればものすごいリターンがあるものだが、それをやり続けることができない。いくら優れた技法でもやり続けられなければ元も子もないのだ。タントウ功はハイコストハイリターンの功法だろう。スワイショウはこれに比べるとややローコストだ。それでも十分以上続けるのはちょっと意志が必要だ。禅密気功の築基功はすごい効果の高いものだが、これもハイコストの功法といえる。つまり、むずかしい。覚えてやりさえすればそのリターンはものすごい(禅密気功の話はまたいずれ)。だから、あまりにもレベルが下がってしまった人には向いていない。やろうとする気力をふりしぼってもできなくなるのが病人というものである。がんばれと言われてがんばれるくらいなら何も苦労はしないわけである。だから、最低レベルのエネルギーがある人にはたくさんの方法があるが、その最低線さえも下回ってしまった場合は、そこから抜け出るには徹底したローコストの技法があることを知っていなければならないわけだ。こういうことを強調するために高岡はあえて自分の体験を語ったのであろう。

この本で紹介されているのは9つのゆる体操である。それがローコストである順に3レベルに分類されている。
ビジネスマン向きに書いてあるが説明は悪くない。ただゆる体操の解説紹介としては、いま入手不能の「DVDでゆる体操」を超えるものはない。この本の価値を知る人は知っているのか、古書市場ではものすごい高値で取引されているらしい。

479664198X高岡英夫のDVDでゆる体操
高岡 英夫


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それと、私がゆる体操の中でも注目するのは「呼吸ゆる」である。これはかなり奥深いところまで行ける身体技法だ。『仕事力・・』の本には出ていないが、たくさんあるゆる体操の本から選ぶときには「呼吸ゆる」が掲載されているものをお勧めしたい。

「四日間の奇蹟」ふたたび

ひさびさだが・・映画「四日間の奇蹟」のDVDがレンタルされているので借りてみた。
これは映画館で一度見ている。そのときはかなりのインパクトを受け、もう一度見ようと思っているうちに、あっさりと終わってしまった。興行的にはヒットとまではいかなかったようだが、最近の日本映画に時々現れ始めている「魂」をテーマにしたよい作品なのだ。今回、すでに一度見ているし、また映画館と違う環境なので、最初に見たときほどの集中力はないのだが、そのぶん、監督の表現意図についてはかなり伝わるものがあった。最後の方で「月光」が弾かれるところがやはりクライマックスなのだろう。これは、この曲自体が持っている力というものもかなり影響がある。というより、「月光」の持っている深さを映像によって引き出そうとしているとも言うべきか。このシーンはかなり長く続くが、「ガンバレ、ガンバレ」という感じである。「もっと、もっと深く下りていくんだ、『生きている』ということの根底へ・・」という思いが浮かぶ。この作品自体が、あることの根底へ近づこうとして必死の努力をしている、という感覚であった。そういう強いエネルギーが印象に残った映画である。つまり、表現しようとしていることがふつうの作品よりもはるかに深いところにあるので、その意味で「志の高い」作品だと言うことができる。

最近の世相の中ではなかなか恥ずかしくて口に出しにくいような「クサイせりふ」も連発されたり、千織と真理子のイメージが交錯したりと、表現的にはかなりの冒険であったと思う。それを一つの作品世界として、見る人に違和感なくまとめきれるのか。監督はかなりのリスクを承知で賭けに来ている、という印象があった。

栗田氏の気功法

本棚にあった本を取り出して、読み返してみた。

栗田博士の頭と体をよくするSRS気功法―心身の健康を高める47の訓練法
栗田 昌裕
4845404265

栗田氏は速読法や能力開発で有名である。すごくいろいろなことを知っている。一種の天才である。
栗田氏の気功法はイメージ法を重視するのが特徴である。というより、イメージ法の応用として気功法もあるという感じだろう。この本にのっている訓練法をほとんど全部試してみた。結果は、「たしかに、かなりのパワーありますなー」という感覚だった。最後のほうでは宇宙レベルにイメージが拡大する。気を動かすについてのイメージの重要性というのを確認することができた。自分のレベルを上げるのも、自分を変えるのも、結局はイメージ力だ。自分をどれだけ無限のものと思い描けるか、ということが、その人間の限界を決定するのかもしれない。

ただ、初心者がこの本だけでこの訓練法をうまくできるかというとそれはまず無理。面白そうだが、どうもうまくできない → 教室で習ってみるか、という流れになりそう。本だけで出来る人はすでに中級以上である。しかし私からすると、これは初めてやったが、やるとなかなかいいな、というトレーニング法がいろいろあるので、役に立つ本であった。いま出ているのは『超気功法』というタイトルのようで、内容的にはだいたい同じようだが、章立てなどは違うので同じ本ではない。中級者以上の一つの参考としてはおすすめだ。

スピリチュアル臨床心理学

こんな本が送られてきた。

4916109988こころがよくわかるスピリチュアル臨床心理学
石川 勇一


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石川さんは相模女子大学で臨床心理学を教えているが、日本では数少ない「トランスパーソナル心理療法」を手がけている人である。そういえば私の訳した『忘れられた真理』を送ったことがあったので、ありがたくも新著を頂戴してしまったが、見るとこれは大変良い本に仕上がっている。まず基本的に臨床心理学の流れがよくわかるようにできていて、その上でスピリチュアリティーを心理療法ではどう受け止めるのか、ということが書いてある。江原啓之とか前世療法のことまで出ているのだが、それがなかなか、危ういテーマをうまくバランスよくまとめている感じである。これは、今まで当然あるべきでありながらなかった、「スピリチュアル心理学入門」の好著が誕生したと言えよう。「スピリチュアルということを心理学ではどう受け止めているのか」ということの現時点での到達点を理解することができる。

石川さんはセラピストであるので、基本的に、クライアントの中から出現してくる霊性をどう受け止めるのかという視点であり、クライアントが自らの世界観を探求することをサポートする、という立場である。これに対して私は思想の立場であるので、むしろ自分の世界理解を尖鋭に押し出していく、という行き方である。そういう違いはあるが、この心理学からの霊性へのアプローチは貴重な貢献であろう。心理学はあまりに一つの世界観のみに特化せず、個々人の霊性探求における「サポート役」を担えばよいと思う。ムキになって、心理学で人間の心、霊性をすべて理解してやろう、などと気張るとろくなことはない。石川さんはその点、心理学の限界もわきまえているし、心理学に対する過剰な思い込みが入っていないことには好感がもてる。

ともあれ、臨床心理学と霊性というテーマにおいてはこれからの議論の出発点たり得るものではないだろうか? という感想である。臨床心理学は霊性の代わりとなるものではない。ただ霊性探求をする人の「味方」をすることはできる、ということであろう。

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