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『エーテル界へのキリストの出現』

神秘思想の方面で、今月で最もおもしろかった本は、シュタイナーの『エーテル界へのキリストの出現』だった。『ヨハネ福音書講義』や『イエスからキリストへ』など、もともとシュタイナーのキリスト論は大好物であるのだが・・この『エーテル界――』はわかりやすいし、読んでいて光を感じるところが強いので、特にいいかもしれない。印象に残ったのは、「キリスト教に輪廻転生の教えを統合することが、キリスト教の進化である」という主張で、これは全く私の言いたいことそのものである。つまりキリスト教とは、キリスト意識にまで人間の意識が進化していくという教えなのであり、キリスト意識に達するためにはどうしたって一回限りの生では不可能で、何度も転生を繰り返しつつそこまで成長していく、と考えるのが当然だということである。こうした考え方は現在ニューエイジ的思想の中でも相当に受け入れられているが、それはシュタイナーの言っていた方向が基本的に正しいもので、それが多数の賛同を得られるような時代になってきた、ということだと思う。シュタイナーの言っていることが理解されるようになるまで80~90年かかったわけだ。一方で、輪廻を苦とのみとらえそれからの解脱を説くような伝統的な仏教の教え方も、現代には合わなくなっていることは言うまでもないだろう。転生を経て霊的進化をしていくというパラダイムこそ、少なくとも21世紀初頭の地球人類にとって理解しうる限り真理に近い考え方だと思う。そこにこそ仏教とキリスト教の真の融合がありうるわけだ。しかしそれを新しい普遍神学、宗教思想として主張しようとする人が少ないのはどういうわけだろうか――。もはや、転生の問題を抜きにして宗教思想を語ることはできない。ケン・ウィルバーの思想も、決して悪いというのではないが、死後世界と転生について沈黙しているという限りではまだ過渡的な段階の思想であると思う。仏教の伝統がある日本でなぜまともな思想家が出てこないのだろうか。アマゾンのレビューでは、アルテの神秘思想関係の本を意図的にバッシングしている反動的な教条主義者が出没しているが・・こういう人々こそ最も注意すべき反キリスト主義者であろう。

443406973Xエーテル界へのキリストの出現
ルドルフ シュタイナー Rudolf Steiner 西川 隆範


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