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「なごり雪」

なんか最近ココログが重くて更新ができないことがある。

きょうはずいぶんひさびさにDVDの映画を見た。大林監督の「なごり雪」である。これはもう・・またも大林ワールド炸裂ですが、はっきり言って完全な「中高年向き映画」、45歳未満お断りという感じ・・ たとえば、「あのとき、あの人と結婚していれば人生は今どうなっていただろうか・・」というような思い残しが少しでもあるような人には、かなりコタエルものがあったりする作品、といったらよいか(いや、私のことじゃありませんよ)。つまり、人生にはあとから考えるといろいろ分岐点や選択肢があったのだが、そこであまり深く考えずに選んだことが、今になってその結果が現れ、そこで自分のもう一つの「あり得たはずの人生」を思う・・というような、人生の後半期の気分を映し出している映画なのである。その名の通り「なごり雪」という歌の雰囲気を映画にしたような感じなのだが、その「なごり雪」はイルカではなく伊勢正三のバージョンである。イルカのは、透明感・清涼感のようなものがあるが、伊勢のオジサンのはもう少し、浄化されない感情がドロドロと・・というようなところがちらちらと感じられる。

舞台は大分県の臼杵の町・・臼杵石仏ってのが有名で、私はもう20年位も前に行ったことがあるのだが、いくらなんでもあんなボロの駅じゃなかったと思う・・古い町並みからノスタルジックな映像を作り上げる監督のマジックが見られるが、現実の臼杵ではなく、思いの中にある町である。

登場人物のしゃべり方からして他の映画と全然違うので、舞台のように言葉を明瞭に発音してしゃべる。せりふもクサイとも言えるが、舞台なのだと思えば理解できる。

大林監督の作品は、たとえば「時をかける少女」や「ふたり」のように、少女を主人公にした映画でも、決して子供向けなのではなく、大人がノスタルジーに浸るための映画になっている。「時をかける少女」は原田知世のアイドル映画として制作されたのだろうが、できあがりは全然違うものだ(だから今でも残っているのだろうが)。

この「なごり雪」は、作品テーマとしては、石田ひかりが主演した「はるか、ノスタルジィ」にかなり近い傾向のものだろう。・・と、思わず、大林作品に詳しいことがばれてしまうが、実はこの世界がかなり好きであることは否定しない。「なごり雪」については「たくさんの人に見てもらいたい」とはあんまり思わない。むしろ、大林監督の世界があまりよく理解できない人は見ないでほしいという感じがする。よく分かっていない人に「なんだこれ?」などと言われたくないのだ。片隅でそっと大事に取っておきたいような、そういう世界なのである。

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