安田靫彦
いや~(なんか、最近この書き出しが多いが)
絵の本をいろいろ見ていて、圧倒的な波動の高さを感じたのは、安田靫彦(やすだゆきひこ)の絵である。
しばらく黙って眺めていると、しーんと心が静まってきて、聖地へ行ったような高い波動に圧倒される。
たとえば役行者の絵や、五合庵の良寛を描いた絵など、その霊波動を感じると、「ここはどこ?」の状態になる(つまり、いつのまにか天界に行ってる気分になる)。
画集を見ただけの話だが、その高さは、イタリア・ルネサンスの作品にも引けを取らないといっていいほど。
もちろん他にも、霊的波動を感じるのは、近代日本画にはたくさんある。
横山大観は、まさに神道そのもの。あれは伊勢神宮のような波動である。大観のすごさは言語を絶する。
その他には、村上華岳なども推奨する。特に有名な菩薩像は、ジョルジョーネのヴィーナス像と比較されるのも決して大げさではない。
他にもいろいろあり、日本的霊性を純粋に表現した作品群は、近代日本画に多いということは知っておいてもらいたいことである。
巨匠の日本画 (7) 安田 靫彦 安田 靫彦 学習研究社 2004-11-17 by G-Tools |