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村上陽一郎『科学史からキリスト教をみる』

いや、なんせ、まるまる一週間以上も休みがふっとんでしまったのは痛い。
ぼつぼつ、研究活動再開である。猛暑で、外に出る気もしないし。

村上陽一郎センセの『科学史からキリスト教をみる』というのをまだ読んでなかったので、いってみた。かなり軽い本である。しかし、一般向け講演なので、彼の本の中でいちばんわかりやすく、村上科学史入門としていいのではないかと思った。科学論入門としては『新しい科学論』がよいが、『科学史からキリスト教をみる』のほうは、聖俗革命論の入門になっている。まずはこの本から入って、後に『近代科学と聖俗革命』『科学史の逆遠近法』へ進むとよさそう。それから霊性との関係では『科学・哲学・信仰』もおすすめだ。

欠点はページ数のわりに値段が高いことである。図書館で探すべきか。

それから第三章はリン・ホワイトの論をとりあげ、キリスト教と環境問題について述べられているが、この話、二十年(三十年??)も前に、私が某キャンパスでセンセの科学史講義を聴いた時にも、まったく同じことを言っていたんですよね。聖俗革命論もすでにその時は確立していたわけで、つまりこの本の内容はセンセにとっては三十年前には確立していた内容だっていうこと。なので、こなれたもんです。

霊性思想の発展を阻んでいるのは、誤った科学理解によって、哲学的世界解明の可能性への信頼が損なわれていることにあると思う。その意味で、科学中毒からの解毒は必須項目であり、そのために村上科学論・科学史を一通り勉強することをすすめているのである。


4423301148科学史からキリスト教をみる (長崎純心レクチャーズ)
村上 陽一郎
創文社 2003-03

406117973X新しい科学論―事実は理論をたおせるか
村上 陽一郎
講談社 1979-01

4476010733科学・哲学・信仰
村上 陽一郎
第三文明社 1977-01

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