アース・エンジェル論への疑問について
バーチューさんのアース・エンジェル論の反響が多いらしいが・・すでに書いたように、はっきり言って私はあんまり本気にしているわけではない(笑)
私は、そのタイプ分けができるというサイトをまだ見たことがないのでなんともいえない。ただ、バーチューさんの本自体が訳されてなくて、読んでいないで話をしている人が多いのだろうが、基本的な前提を勘違いしている人が多いようである。自分はどのタイプだとか、それはまず自分がアース・エンジェルであることを前提としているようだが、バーチューさんの書いているところだと、まず、アース・エンジェルだという人の割合は、ごくごく少ない。みんな自分はアース・エンジェルだと思っていて、自分はどのタイプかなどと話しているのは、基本的におかしい話なのである。自分はどのタイプでもないようだ・・ということなら、あなたは地球上で輪廻転生を繰り返してきた「ふつうの人間」であってアース・エンジェルではないのである。ただ、二つ以上のタイプを合わせ持っているということがあるとは、彼女は言っているが。これがバーチューさんの書いていることである。もう一度言うがアース・エンジェルである確率はかなり低い。そういう前提で言われているタイプ論である。(断っておくが、私は彼女のこういう論が正しいとして紹介しているわけでもない)
本当に、今の人生以外に一度も地球での転生がなかったという人もまれにはいるであろう。厳密に言えばそういうケースのみをアース・エンジェルと呼ぶべきであろう。
だからたぶん、地球での転生経験がないか、少ないというケースで、アース・エンジェルということばを厳密に使用するべきではないか。だから厳密にはワイズワンは排除すべきではなかろうか。ともあれ、自分はどのタイプかということの前に、基本的に、「自分は転生経験がきわめて少ないのかどうか」という問いが来るべきということだ。
ぶっちゃけ言えば、自分は何タイプかと騒いでいる人に、「あんたのどこがアース・エンジェルなのよ」とツッコミを入れたくなるようなケースも、あるということだ(笑)
ワイズ・ワンという、地球上でいろいろヒーラーや魔女や秘密結社をやっていた人々というのは、そもそもアース・エンジェル論にはなかったことで、最後に付け加わったものだと書いてある。よく考えると、このカテゴリーの人々は、ずっと地球にいて転生してきたことになっているから、本来の意味でアース・エンジェルではない。もともと「地球でないところから転生してきた」という意味でアース・エンジェル論がスタートしているので、厳密に言えば違うカテゴリーのものがまざっていることになる、と私には思える。
以上は、まずバーチューさんの論自体が誤解されている点、そしてバーチューさんの論の不整合な点についての疑問である。
しかし根本的な疑問としては、「直前の転生は何であったか」という問題は、あまり意味のないことではないかということだ。そもそもそれは、転生とは何か直線的なものだというイメージを前提としているが、その前提そのものがかなり疑わしい。
魂の個別性というのも難しい問題なので、より次元が上のレベル(つまり坂本氏の言うITクラスターというか)では、多数の転生経験が集合しているので、どこまでを個人の転生と見なすかもなかなか困難なのである。
たとえばITスーパークラスターみたいなレベルに行けばみなが「天使」であろう。また「私」が属している魂のグループの中には、地球でない世界領域にいる部分もあり、そういう「宇宙人」的なエネルギーと共鳴するということもありうるわけだ。
私が言うのは、アース・エンジェル論の前提となっている転生観というものが、魂とか「私」が成立していることの複雑性を全部落としてしまっていて、わかりやすくはなっているが、反面、魂とか「私」がまるで一つ二つと数えることができる「もの」であるかのような見方をしてしまっていることだ。もちろんはすべては「方便」ではあろうが、もう少し相対的に真理に近い見方をしたいものではないか、と思えるのである。
「私」は多次元に同時に、いろいろな場所にいるものである。ある世界領域を去って、地球に来た、という言い方は単純すぎる。私はいまもそちらにいるし、同時にこちらにもいるのである。だからスターパーソンというのは、そういうエネルギーがいま活性化している人だ、というふうに見たらよいのではないだろうか。誰だって、魂のある部分では宇宙にいない、という人はいないのである。100%地球にいる人間などひとりもいない。言ってみればある部分ではすべて宇宙人である。ただそういうエネルギーが活性化していないだけである。地球上で転生を繰り返しているのが大多数の人間であるとしても、もともと魂とは地球で誕生したものではなく、もとをただせばすべて宇宙より到来しているわけである。