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またもデュプレ

あいかわらず、実践モードのことはまったく封印したブログポリシーである。最近アクセス解析を見ていないが、さぞ減ったのであろうな(笑) 実はどこかに「裏ブログ」があるのかもしれないが・・(^_^;

また注文した本がど~んと来ていた。その本の山の中から、とりあえずデュプレ先生のに手をのばす。

0268025940 Religion and the Rise of Modern Culture (Erasmus Institute Bo)
Louis Dupre
Univ of Notre Dame Pr 2008-03

『宗教と近代世界の興隆』である。しかし100ページちょっとしかないのに2700円とはいかにもぼったくり価格である。それでもこれを注文してしまったのは、大学での連続講義なので、デュプレの論点がわかりやすく提示されているであろうという期待が高かったからである。デュプレは古代ギリシア哲学のことも中世哲学も本当によくわかっている。なぜ近代は「聖なるもの」の次元を失ったのか、知が世俗化したのか、その思想史的な理由を知りたいという読者にとって、デュプレほど明晰なる答えを与えてくれる人はほかにそうはいないのである。デュプレには、近代初期とルネサンスを扱った本と、啓蒙思想を扱った二冊があるが、この本はその二冊の要約となるであろうという見込みであった――が、少し読み進んだことでいえば、どうやら期待は満たしてくれそうな感じである。ま、啓蒙主義の本も注文中ですがね。

近代の世俗化を批判するような本は、これまでに、バーマンだの、ウィリアム・アーウィン・トンプソンだの、いろいろと読んでいるが、これまで読んだ本はギリシア哲学や中世哲学についての造詣が深いとはいえず、もっぱらデカルトをターゲットにして終わっているようなところがあった。しかし、ギリシアやキリスト教哲学の霊性を的確にとらえ、唯名論や唯物論が勢力を増す中で、そうした古代的な知がロマン主義の中に復興してきたという時代の流れまできっちりとおさえてくれないと、話に深みが出てこないのである。霊性哲学の復興は、これまでの哲学史・思想史の全面的な書きかえが伴っていることが望ましい。そういうことを少しずつ勉強しているが、「自我は近代になって発達したものであり、それこそが近代西洋文化の成果である」などというような妄説の思想史的な粗雑さにふれると頭に血が上りそうになるのである(笑)

しかし最近はとりあげる本も洋書ばっかりだし、ますます初心者お断りの世界に突入していますな・・ ここでとりあげているのは私自身の記録というところが多くなっている。必ずしも読者におすすめするものではない。最初から勉強するとなると、読んでいく順序というものがあるので・・。

とはいえ、上にあげた『宗教と近代文化の興隆』は、もし訳されれば、「少し高度な入門書」として使えるかもしれない。

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