トム・チーサム二冊目
読書記録だというなら、書いておかなくては・・ということで、トム・チーサムさん、『裏返しの世界――アンリ・コルバンとイスラム神秘主義』につづいて、第二弾という本も読みましたよ。その名も『グリーン・マン、アース・エンジェル』である。アース・エンジェルといってもドリーンとはまったく関係がないので誤解せぬよう(誰もしないか・・)。
この人の本は、あんまり学術的という書き方でもなく、評論という感じ。一冊目が、コルバンの紹介を意識していたのに対し、これはコルバンの見ていた宇宙を肯定する立場から自由なるインプロヴィゼーションをしている、てな感じかな。現代版エイヴンズという感じもしないでもないが。
そんなに感動するというほどではないが、読んでも損はないかなというところだ。イデー的にまったく初めてというようなものはなかった。しかしともあれ、このせちがらい世の中で、新プラトン主義的階層宇宙論と、神と天使の実在を肯定している思想を表明している以上、お仲間として迎えなくてはならない。
こういう世界観にまったく触れたことのない人は読んでどういう感じがするものなのだろうか。
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Green Man, Earth Angel: The Prophetic Tradition and the Battle for the Soul of the World (Suny Series in Western Esoteric Traditions) Tom Cheetham State Univ of New York Pr 2004-11-04 |


