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ビザンチン哲学の遺産

タタキスの『教父とビザンチンの伝統におけるキリスト教哲学』なる本を読んでいるが、これはすばらしい! かなりのカンドーものでした。ほんとに霊性と融合した思想というものがここに実在したのだな、という感慨を与えてくれる。英語も読みやすいし、また、細かく小見出しがつけられているのが大変ありがたい。また親切な訳注もたくさんである。そんな専門的な英文の本などだれも読みはしないのはわかっているが、書かずにはいられない(笑)

タタキスのことは、大森正樹先生が『ビザンチン哲学』の方を参考文献にあげていたので知ったのだけれど、こっちの『ビザンチン哲学』の方は、細かい字で見出しもなくびっしり書いてあるのでかなりハードボイルドですね・・ 

ビザンチンのハイライトはやっぱりシメオンである。『魂のロゴス』にも「シメオン様」として登場してしまった。シメオンが神的な光を経験したこと、それがタボル山での変容したキリストの光であること、その光を追求することが霊的哲学の目的であることが、きわめて明瞭になってくるのである。

ビザンチン哲学の全容が見渡せる。もっと早く読むべきであった~ タタキス師のみならず、訳者のディオン師にも拍手。

多くの偉大な人々の遺産があって私も今あるのだ。

1933275162 Christian Philosophy in the Patristic and Byzantine Tradition (Orthodox Theological Library)
B. N. Tatakis, George Dion Dragas (tr.)
Orthodox Research Institute 2007-08-30

ちょっと引用 :

一般的にいって、神秘主義は、その最良の形においては、外的な知識を否定したりはしない。その知識が根源へと導くことができるということ、テオーリア(霊的観照)や人間の神化へつながるものだということを、否定するだけである。 p.165

ここでいう外的知識には科学も入るわけで、最近私が言ってきたこともこれとまったく同じことにすぎない。理論物理の進展が興味深くても、それは霊的次元の認識とは何の関係もない。私はあくまでそういう立場に立つ。(なお、「科学と霊的認識2」の記事に加筆した)

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