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レナード『神の使者』について

ゲイリー・R・レナードの『神の使者』(原題: The Disappearance of the Universe)という本を読み始めている。

日本語版が出て3年たつみたいだけど、今まで全く気づかなかった。

500ページもある分厚い本だが、著者の目の前に二人のアセンデッド・マスターが出現して語った内容を記したもの、となっている。つまり一種のチャネリング本である。

しかし、100ページばかり読み進めたところで、私は、これが本当にチャネリング本であるのか、疑いを抱いた。これはそういう形式を使って著者が創作したものではないかとも感じられた。

断っておくが私はアセンデッド・マスターというものも宇宙にはいるだろうと考えているし、そうした存在が肉体を示現して人間と語る、という可能性が存在することも否定していない。現に、ヨガナンダの『あるヨギの自叙伝』には、ヨガナンダの師匠が死後、物質化して出現した話が語られている。私はこれは真実だと思っている。

しかし『神の使者』について疑いを感じたのは、どうも、そういうマスターのエネルギーとは違うものが感じられたからだ。『神との対話』は、本物のチャネリング本だと思う。ただ、その言葉を言っているのが神なのか天使レベルなのかは別として(どちらでもいいことかもしれないが)。『神の使者』はなんとなく自由さがない。高次元存在特有の軽さが欠けている。

この本は、イエスを中心に語られていて(本の中ではJと呼ばれているが)、その教えは現代においては『奇跡のコース』という書物に完全に現れている、という立場をとっている。

この『神の使者』の世界観は伝統的なキリスト教とは違っており、ほとんどヴェーダーンタの非二元論哲学に近く、また、神が世界を創造したのではないと断言する。その意味ではグノーシス的な色彩を帯びる。またキリスト論においてはかなりドケティズムに近い立場をとっている。

そういうわけでこの本は、著者が長年をかけて研究し、到達した思想を、こういう形式を借りて表現したものではないかと感じられる。『魂のロゴス』が三人の対話になっているようなものである。

だからといってこの本が駄目だと言っているわけではなく、あくまで、これが本当にチャネリングなのかどうかということは気にせず、あくまで内容で判断すればいいことだと思う。今のところは『奇跡のコース』への風変わりな入門書、解説書として考えておけばいいのかなあ、というところだ。

しかしまだ2割くらいか読んでいないので、今後読み進めていけば考え方が変わるかもしれない。

とりあえず途中経過である。

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