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自然の霊性から天使学

この前紹介したナスルのロングインタビュー本だが、途中でちょっと浮気して、ナスルの『人間と自然』を読んだ。4回の連続講義で、短いのですぐに読めてしまう。これなんか最初に訳されるのにはよさそうだ。

ナスルの文章は雄弁だが同時に繊細さもある。やはりこれはペルシア的感性だろうか? 私はゲノンやシュオンの文章はあまり好きなわけではない。ゲノンの形而上学って、ほとんど数学みたいな感じで書いてある。こういう思想の形態もあるのはわかるが、私はちょっと疲れる。

『人間と自然』のメインテーマは、自然の霊性ということを思想の問題として復権させるということである。

これはコルバンや井筒にもある程度言えるが、イスラーム系の思想家の強みは、「中間次元」のことをわかっていることだ。つまり「天使学」があるのだ。日本の場合は、この中間次元があまり思想化されていない(西欧もそうだが)。例外は空海の思想くらいである。

『人間と自然』でもちらっとではあるが、自然の中にもそういう中間次元的なものがあることを述べている。つまりこれは人間の持つ「微細身体」に対応するものが自然にもあるということだ。

spiritus, anima, corpus――霊、魂、体という三つは人間にも自然にもある(それは共通したものだから当然だが)。言い換えると魂とは微細身体であり、微細エネルギー場ととらえられる。鉱物・植物・動物にもそういうものがある。これは伝統思想から見れば当然のことになる。

中間次元を認め、宇宙をグラデーション的階層のモデルで理解してしまえば、天使だろうが仏尊だろうが、位置づけることは容易である。

自然の霊性とは身体の霊性につながる。「浸透していくもの」について語ることが重要だ。

私が自分の思想を語る本を書くとしたら、次は天使学の本になると思う。それはたぶん神話論とリンクするものとなる。いわばスピリチュアル神話学入門、天使学入門といった感じである。

というわけで、天使学入門、エネルギーワーク入門、伝統主義思想入門という三つのプロジェクトを同時進行させている。しかし、生活に追われているので、なかなかゆっくり執筆する時間がない。

もしパトロンがあって私に何億円か援助してくれればありがたい(笑) それがなければ、とりあえずはトトである。

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