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今から始まるインド哲学との出会い

「哲学は信用するな」ということを先に書いたが、では何を学ぶべきか?
一つは、古典としてインド哲学を知っておきたい。
というのは、前に書いたように、人類史は、前文明期、古典文明期、新文明期に分けられ、古典文明期では少数の人しかわかっていなかったことが、大規模に知られるようになるのがいま移行しつつある新文明期だ。その古典文明期で達成されたことがまとまっているのがインド哲学だと考える。仏教もインド哲学のバリエーションにすぎない。

実は日本人はきちんとインド文明の遺産に向き合ってこなかったと言えるだろう。日本のインド学者の大部分は仏教出身で、お寺がスポンサーであるので、古代インドのバラモン教を否定してお釈迦様が真理を見出した、というストーリーにしたいのだろうが、インド哲学と仏教は表現方法が異なるだけで基本的に同じである。べつに新しくなければいけないわけではないのだ。むしろ一致しているのはよいことではなかろうか。日本でのインド関係の学者はたいていお寺スポンサーか、もしくは西洋流の「インド人は不思議なことを考えているんだね~」みたいな外部観察者目線のものでしかないので、あまりおすすめできるものはない。

そんな中で、お勧めはこれである。
これはまさに、インドの伝統の中でインド哲学を学んだ人によって書かれている。インド哲学と日本人との出会いは今始まったばかりなのだ(英語圏では、インド的スタイルでインド思想を語っている David Frawley という人が有名である)。

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たとえばこんな感じ。
「真実の知恵とは何ですか?」
「本来の自分、それが唯一の存在であり、それ以外はすべて1つの存在の上に繰り広げられる儚い夢であると見極めることです」

 

すばりと「真実の知恵とは?」とか「本来の自分とは?」という問いに対する答えが与えられていく爽快さがある。このような問いは今の哲学では決して問うことができないものである(哲学とはそのような問いに答えるものだとは考えられていない)。

 

ウパニシャッドの他、ヨーガスートラとバガバッドギーターもあるのでそちらもお勧め。

実際、この三つがわかれば十分だ。これが日本人の基礎教養となればだいぶ世の中は変わるのではなかろうか。日本でヨーガを学ぶ人が、こういう本格的なインド思想を学び始めているというのも時代の変化を感じさせる。アカデミズムとは無縁なところで、インド思想との出会いが始まっている。

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