論文紹介
今年3月に出ました紀要論文を紹介します。
「透明な力で人を動かす ―無分節/分節の世界モデルより理解された身体とエネルギーの関係について―」
最近やってる武術的身体操作の研究の一つで、いわゆる「相手の中に入る」という現象(これが合気とも考えますが)について、その本質を考えたもの。これに際して、井筒俊彦の無分節・分節の世界モデルから解釈しています。一般的な近代的な世界理解からは理解不能であるものを、拡大した枠組みによって理解可能なものとするというわけです。
なお、そもそも相手の中に入るとか、無力化するという現象がそもそも存在するのか、という問いはここでは対象外です。
あえて、そのようなことが経験の地平として実在することは自明なものとみなしています。
そのこと自体は経験すればわかることであって、科学的あるいは学問的な論証の埒外にあると考えます。
もちろんそれを「信じない」という人に対して、実在することを証明したい、という動機の研究があることを否定するものではありませんが、それはここでやろうとしていることではありません。
※なお、最近の発信はTwitterで行っております。こちらのブログの更新はお知らせのある時とさせていただきます。