お待たせいたしました。
新しいkindle本二冊をこのほど出版しましたのでお知らせいたします。よろしくお願いいたします。
『叡智のための哲学』
内容紹介
本書は、『魂のロゴス』『スピリチュアル哲学入門』に続き、一つの新しい宇宙観を示すものである。
人類の思想は、近代化以前、「魂」と「宇宙」とは緊密に結びつき、すべてを包括するある何かと人間との関係が明らかにされていた。その叡智の伝統は、近代に入っていったん断ち切られてしまった。本書は、この失われた叡智の伝統を現代に復活させる試みである。それは近代の学問知を超えていき、人類の叡智の伝統との対話の内に進む。もはや、仏教でもキリスト教でも、何の宗教でもなく、すべてを超えた普遍思想へ向かっていく。広大なる宇宙が自分の内にあることを位置づける思想は、どのようにして可能であろうか。人類の霊的経験をすべて理解しうるような世界了解の枠組みを描き、人類の遠い未来を予感するため、構想より13年にして、「マンダラ教授」が満を持して登場する。
プロローグ 魂の憧れ――生と死の根源へむかって
第一章 魂は世界を作り出している
第二章 異なる世界を見るということ
第三章 死して再び復活すること
第四章 この宇宙に住まうものたち――天使論の地平
第五章 光との出会い――そして、世界はどうなっているのか
第六章 宇宙は巨大な叡智体である
第七章 霊的エネルギーの世界
第八章 神化への道
第九章 生まれ変わりの意味
第十章 光とつながる「カタチ」
あとがき
(本書は『魂のロゴス』とほぼ同時期に執筆を開始しているため、『魂のロゴス』と一部内容が重なる部分があります。類似のテーマについての二つの変奏であり、違った視点をお楽しみいただけると考えています。紙数の関係で『魂のロゴス』ではカットされたテーマもかなり含まれています。なお、題名に「哲学」とありますが、これは近代西欧文化的な意味における哲学ではありません。「究極的なるものについての思考」というような広い意味で用いています)
『「無限」の詩学』
内容紹介
万葉集の歌には、現代人が夢想もできない世界了解、存在了解が含まれていた・・ 近代の地平からの解釈を拒否し、古代の詩が持つ存在了解を読み解こうとする。ロマン主義詩人たちも似たような存在了解を垣間見ていた。近代の視線を超えて、世界の存在そのものの謎に打ち当たる詩人たちの言葉を受け止める。
併載の「古代の詩と世界の謎」では、万葉の世界直観をめぐる折口信夫の読解を手がかりに、詩作の中に世界の謎が姿を現す様を見る。
「無限」の詩学――万葉集とロマン主義の詩を中心に――
はじめに
家持の歌における世界了解
言葉へと到来するもの
詩作と太古の伝統
人麻呂における「古」への追思
流れるものの本質
ロマン主義の詩人たち
古代の詩と世界の謎――万葉集巻一七―三八九六の歌を中心に――
「無限」の詩学はかなり昔の論考で、WEB上に出ていたこともありますが、このほどKindle本にまとめることができました。今から思うと、ハイデッガーによるヘルダーリン読解の影響をかなり受けていますが、基本的にロマン主義的作品だと考えています。
『叡智のための哲学』は、もともと『魂のロゴス』よりも早く着手したもので、テーマ的には類似しています。『魂のロゴス』よりかなり長いです。
なお、『叡智のための哲学』は、『魂のロゴス』と同様、対話体です。論文形式ではありません。
『普遍神学序説』よりも読みやすいと思います。
Kindleの出版自体は、あっけないほど簡単なのですが、表紙には苦労しました。こちらは、フリーの素材を加工した自作です。